【私立大学の併願一覧】方式別とレベル別の組み合わせ
私立大学の一般選抜は原則すべて併願できます。
FAST-UP
私立大学の一般選抜は原則としてすべて併願できます。同じ大学の複数学部・複数方式への同時出願も可能です。併願が制限されるのは指定校推薦と、専願条件が付いた総合型選抜・公募推薦の一部です。
2026年10月時点の情報です。
つまり「併願できる私立大学の一覧」を調べる必要があるのは主に推薦系の入試です。一般選抜では「どの大学・学部をどう組み合わせるか」というレベル別の併願校一覧が実際の課題になります。この記事では入試方式別の併願可否、募集要項の確認手順、レベル別の併願パターン、同一大学内での併願方法まで整理します。
私立大学の併願とは?一般選抜は原則すべて併願できる
私立大学の一般選抜には、出願校数の制限がありません。1つの大学に出願しても、他大学への出願が止められることはありません。一般選抜は入学を確約する制度ではないため、合格後に辞退する選択肢が残るからです。
併願とは、複数の大学・学部に出願することです。私立大学の入試では、第一志望だけを受ける受験生のほうが少数です。試験当日の体調や問題との相性で結果が変わる可能性があるため、複数の受験機会を確保するのが一般的な考え方になります。
専願と併願の違いは「合格したら入学するか」
専願と併願の違いは、合格後に入学が確約されるかどうかです。専願(単願)はその大学を第一志望とし、合格したら必ず入学することが出願の条件になります。併願は合格しても入学を強制されず、他の結果を見てから進学先を選べます。
| 区分 | 合格後の入学 | 他大学への出願 | 主な入試方式 |
|---|---|---|---|
| 専願 | 入学が前提。辞退は原則不可 | 制限される場合がある | 指定校推薦、一部の公募推薦・総合型選抜 |
| 併願 | 辞退できる | 自由 | 一般選抜、共通テスト利用、併願可の推薦系 |
注意したいのは、その中間にあたる形です。他大学への出願自体は認めるものの、「合格した場合は入学を確約できる者」を出願資格にしている大学があります。この場合は出願できても、合格した時点で他大学を辞退する必要が出てきます。一般選抜のように複数合格から後で選ぶ完全な併願とは別物だと理解しておきます。
私立大学を併願するメリットとデメリット
併願の最大のメリットは、合格を1つ確保することで第一志望に集中できる点です。進学先が決まっていない状態で2月を迎えると、不安から勉強の手が止まりやすくなります。
メリット
- 受験機会が増え、1回の失敗が致命傷になりにくい
- 早い日程の受験が、本番の雰囲気に慣れる練習になる
- 試験会場での時間配分や持ち物の確認を実地で試せる
デメリット
- 受験料・交通費・宿泊費などの費用がかさむ
- 大学ごとに出題傾向が違うと、対策の時間が分散する
- 試験日が連続すると体力を消耗し、本命の日にピークを合わせにくい
メリットとデメリットのバランスを取るには、出題形式の近い大学を選ぶのが現実的です。理由は、対策の軸を1つにまとめられるため、受験校を増やしても1校あたりの負担が増えにくいからです。
【入試方式別】私立大学で併願できる方式・できない方式の一覧
入試方式ごとの併願可否を一覧にすると次のとおりです。一般選抜系は自由、推薦系は大学ごとの条件次第、指定校推薦は不可、という3層で覚えます。
| 入試方式 | 他大学との併願 | 同一大学内の併願 | 確認すべき点 |
|---|---|---|---|
| 一般選抜(個別日程・全学部日程) | 可能 | 可能 | 試験日の重複、出願方式の区分 |
| 共通テスト利用入試 | 可能 | 可能 | 必要科目と出願締切 |
| 公募推薦(学校推薦型選抜) | 大学による | 大学による | 専願・入学確約の記載 |
| 総合型選抜 | 大学による | 大学による | 専願の記載、同一大学内の制限 |
| 指定校推薦 | 不可 | 不可 | 校内選考の時点で進路が決まる |
一般選抜・共通テスト利用入試は制限なく併願できる
一般選抜と共通テスト利用入試は、出願数に制限なく併願できます。どちらも入学確約を条件にしていないためです。共通テスト利用入試とは、大学入学共通テストの成績で合否を決める私立大学の方式です。個別試験を課さない型が多く、1回の受験で複数大学に出願できます。
共通テスト利用は出願締切が共通テスト前に設定されている大学が多く見られます。自己採点の結果を見てから出願先を決めたい場合は、試験後に締め切る方式があるかを事前に調べます。出願の手間が少ない分、安全校の確保に使いやすい方式です。
公募推薦で併願できる私立大学の例と探し方
公募推薦は専願条件を付ける大学が多い一方で、併願を認める大学も存在します。公募推薦とは、大学の出願基準を満たし高校長の推薦を受けて出願する方式です。関東では学習院大学、帝京大学、桜美林大学、関西では近畿大学、龍谷大学、摂南大学が併願に関する条件を公開している例として挙げられます。
ただし内容は一様ではありません。学習院大学は学部の募集要項に「合格した場合は入学を確約できる者」という趣旨の記載があり、他大学への出願はできても合格すれば入学する前提になります。帝京大学は医学部を除き合格後の辞退が可能とされています。桜美林大学は専願推薦と併願推薦を選べる形を取っています。摂南大学は募集要項に専願・併願の記載がなく、併願が禁じられていない扱いです。
探し方の手順
- 志望する大学の入試情報ページで公募推薦の募集要項(PDF)を開く
- 「出願資格」「出願要件」の欄を読む
- 「専願」「併願を認めない」「入学を確約できる者」の有無を見る
- 判断がつかなければ大学の入試課に電話で質問する
公募推薦を実施している私立大学は多く、青山学院大学、國學院大學、中央大学、東洋大学、日本大学、法政大学、明治大学、立教大学、獨協大学などが関東の例です。関西では関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学、京都産業大学、甲南大学、大阪経済大学、神戸学院大学などが実施しています。実施していることと併願できることは別なので、学部単位で条件を確認します。
総合型選抜は大学ごとに併願可否が分かれる
総合型選抜は専願を採用する大学が多い一方、併願を認める私立大学もあります。総合型選抜とは、書類・面接・小論文などで意欲や適性を総合的に評価する入試です。大学が求める学生像に合う人を選ぶ趣旨のため、入学意思を確認する設計になりやすい点が専願の多い背景です。
私立大学では、早稲田大学、慶應義塾大学、立教大学、中央大学、國學院大學、学習院大学、専修大学、帝京大学、津田塾大学、日本女子大学、南山大学、関西大学、近畿大学、京都産業大学、同志社大学、立命館大学などが総合型選抜を実施しています。このうち立教大学は他大学との併願を妨げない旨を公表し、中央大学は自由応募制で他学部・他大学との併願を認める方式があります。國學院大學も他大学との併願が可能と要項に明記しています。
一方で、同じ大学内でも条件は割れます。早稲田大学は社会科学部で他大学との併願が認められていますが、複数学部への併願はできません。慶應義塾大学法学部のFIT入試は専願です。立命館大学は併願可能としつつ、合格した場合は入学することが前提と案内しています。大学名だけで判断せず、学部・方式ごとに確認します。
小論文や面接の形式が近い大学を組み合わせると、準備の負担を抑えられます。志望理由書の文字数やテーマが似ていれば、書き直しの量が減るためです。
指定校推薦は併願できない
指定校推薦は併願できません。大学が特定の高校に推薦枠を与える制度で、合格イコール入学が前提だからです。校内選考を通過した時点で進路がほぼ決まります。
辞退すると高校と大学の信頼関係に影響し、翌年以降の推薦枠が減る可能性があります。そのため総合型選抜や公募推薦との併願も認められないのが原則です。なお、校内選考で選ばれなかった場合は、他大学の総合型選抜や一般選抜に出願して問題ありません。
併願できるかを募集要項で確認する手順
併願の可否は、募集要項の「出願資格」欄で判断します。大学の公式サイトで公開される募集要項が一次情報であり、まとめサイトの情報は更新が追いつかない場合があるためです。
- 大学の入試情報ページから、志望学部・志望方式の募集要項を開く
- 「出願資格」「出願要件」を最初から最後まで読む
- 専願を示す文言を探す(「専願とする」「併願を禁ずる」「入学を確約できる者」)
- 併願可を示す文言を探す(「他大学との併願を妨げない」「併願は可能です」「自由応募制」)
- 同一大学内の併願について別の規定がないか確認する
- 入学手続締切日と、他方式の合格発表日を並べて見る
- 判断できなければ大学の入試課に質問する
| 募集要項の文言 | 読み取り方 |
|---|---|
| 専願とする/併願を禁ずる | 他大学への出願自体ができない |
| 合格した場合は入学を確約できる者 | 出願はできるが、合格したら他を辞退する |
| 他大学との併願を妨げない | 合格後に辞退できる |
| 第一志望とする者 | 専願か志望度の表明かを個別に確認する |
| 記載なし | 禁じられていないと読めるが、入試課に確認する |
「第一志望とする者」という表現は判断に迷いやすい箇所です。専願を意味する場合と、志望度の高さを求めているだけの場合があるためです。入学手続きの締切が他大学の合格発表後に設定されているかどうかも、併願のしやすさを見る材料になります。
【レベル別】私立大学の併願校の組み合わせ一覧
一般選抜での併願は、チャレンジ校・実力相応校・安全校の3層で組むのが基本です。同じレベル帯ばかり受けると、相性が合わなかったときに全落ちの可能性が残るためです。
| 層 | 位置づけ | 考え方 |
|---|---|---|
| チャレンジ校 | 第一志望・憧れの大学 | 複数学部・複数方式で受験機会を増やす |
| 実力相応校 | 模試の判定が中位にある大学 | ここで確実に取れる形を作る |
| 安全校 | 合格可能性が高い大学 | 共通テスト利用など負担の軽い方式も使う |
早慶上智が第一志望の場合の併願校
早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学を第一志望にする場合、実力相応校をGMARCH、安全校を成成明学獨國武(成蹊大学・成城大学・明治学院大学・獨協大学・國學院大學・武蔵大学)に置く形が一般的です。学力帯が1段階ずつ下がるため、層としてのバランスを取りやすいからです。
| 層 | 大学群の例 | 組み方のポイント |
|---|---|---|
| チャレンジ | 早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学 | 学部をまたいで複数出願する |
| 実力相応 | 明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学・学習院大学 | 全学部日程と個別日程を併用する |
| 安全 | 成蹊大学・成城大学・明治学院大学・獨協大学・國學院大學・武蔵大学 | 共通テスト利用も使う |
科目選択は併願の幅に直結します。慶應義塾大学は多くの学部で小論文を課すため、国語を使う他大学と併願する場合は準備の内容が変わります。国語の出題範囲も確認したい点です。漢文の有無は学部ごとに違うので、早慶上智で漢文なしで受験できる学部を先に押さえると、併願校の候補を絞りやすくなります。早稲田大学は学部間で入試難易度に差があるため、早稲田大学の学部一覧と難易度も参考にしながら出願学部を決めます。
上智大学とGMARCHの立ち位置が気になる場合は、MARCHと上智大学の比較を確認すると志望順位を整理しやすくなります。
GMARCHが第一志望の場合の併願校
GMARCHを第一志望にする場合、実力相応校を成成明学獨國武、安全校を日東駒専(日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学)に置きます。チャレンジ校として早慶上智の1学部を入れる受験生もいます。
| 層 | 大学群の例 |
|---|---|
| チャレンジ | 早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学 |
| 第一志望 | 学習院大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学 |
| 実力相応 | 成蹊大学・成城大学・明治学院大学・獨協大学・國學院大學・武蔵大学 |
| 安全 | 日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学 |
GMARCHは大学ごとに出題の性格が違います。英語の長文量、記述の有無、選択科目の配点を比べ、第一志望に近い形式の大学を実力相応校に選びます。形式が近いほど過去問演習が共通の対策になるためです。明治大学の難易度の位置づけは明治大学は難関私立に含まれるか、理系の学部構成は明治大学の理系学部一覧で確認できます。青山学院大学の学部ごとの差は青山学院大学の偏差値ランキングが参考になります。
日東駒専が第一志望の場合の併願校とすべり止め
日東駒専を第一志望にする場合、実力相応校に大東亜帝国(大東文化大学・東海大学・亜細亜大学・帝京大学・国士舘大学)などを置き、安全校をさらに1段下から選びます。日東駒専は学部によって倍率が高く、すべり止めを同じ大学群の中で作るのは難しいためです。
具体的な候補は日東駒専の下の大学一覧とすべり止めのおすすめ校にまとめています。大学群ごとの違いは日東駒専と大東亜帝国の比較、1つ上の層を狙う場合は日東駒専の上の大学一覧を見てください。学部別の併願先は日東駒専の法学部の序列と併願校や日東駒専の経済学部の順位と併願校が参考になります。
同じ大学内で併願する方法一覧(全学部日程・個別日程・共通テスト利用)
同じ大学に入りたい場合は、方式を組み合わせて受験回数を増やせます。方式ごとに試験日・科目・配点が違うため、1学部しか受けない場合より合格の可能性を広げられるからです。
| 方式 | 特徴 | 使いどころ |
|---|---|---|
| 全学部日程 | 1回の試験で複数学部に出願できる | 学部をまたいで機会を増やす |
| 個別学部日程 | 学部ごとの出題。日程が分かれる | 第一志望学部に集中する |
| 共通テスト利用 | 共通テストの得点で合否が決まる | 個別対策の負担を増やさず出願する |
| 共通テスト併用 | 共通テストと個別試験を組み合わせる | 得意科目の配点が高い型を選ぶ |
| 英語外部検定利用 | 英検などのスコアを換算・加点する | 取得済みのスコアを活かす |
同一大学内の併願には制限が付くこともあります。試験日が同じ学部同士は物理的に受けられません。推薦系では同一試験日の他方式との併願や、同じ方式内での複数学科への出願を認めない規定を置く大学もあります。学習院大学の国際社会科学部の公募制では、同一試験日の他の入試制度との併願と、この制度内での複数学科の併願ができないと示されています。
よくある間違い:同じ大学の複数方式に出願したつもりが、出願方式の区分を間違えて同じ試験日を重ねてしまうケースです。回避策として、出願前に大学名・学部・方式・試験日・合格発表日・入学手続締切を1つの表に書き出し、日付の重複を目視で確認します。
地方在住の場合は、学外試験会場(地方入試)の活用も選択肢です。主要都市に会場を設ける大学があり、宿泊費や移動の負担を抑えられます。会場ごとに定員や実施学部が限られることがあるため、募集要項で対象方式を確認します。
私立大学は何校併願するのが目安か
出願校数に制度上の制限はありません。ただし増やすほど1校あたりの対策時間が減るため、現実的な範囲に収めます。対策が薄くなると、受験回数が増えても合格の可能性が上がりにくくなるからです。
校数の決め方は、連続受験に耐えられる体力と、過去問を解く時間が確保できるかで判断します。同じ大学の複数方式は対策が共通するため、新しい大学を1校増やすより負担が軽くなります。具体的な目安と考え方は大学受験は何校まで併願できるかで解説しています。
推薦系では事情が変わります。公募推薦や総合型選抜は小論文・面接・プレゼンテーションなど大学ごとに課題が異なるため、第一志望を含めて数校程度に絞るほうが準備が回ります。専願制の大学に同時に何校も申し込むことはできません。調査書の提出は高校が行うため、学校側で止められる仕組みになっています。
併願校を選ぶときに確認する4つのポイント
併願校は「合格できそうか」だけで選びません。科目・日程・費用・時期の4点を並べて判断します。
受験科目・配点・出題傾向が第一志望に近いか
最優先は、第一志望と科目・配点・出題傾向が近いことです。形式が近ければ、第一志望の勉強がそのまま併願校の対策になるためです。
確認する項目
- 受験科目の組み合わせ(国語・英語・地歴公民/数学)
- 科目ごとの配点比率
- 国語での古文・漢文の有無
- 英語の長文の分量と設問形式
- 記述問題の有無と分量
- 試験時間
配点の違いは見落としやすい点です。英語の配点が高い大学と、3科目均等の大学では、必要な得点の作り方が変わります。得意科目の配点が高い方式を選ぶと、同じ学力でも合格の可能性を上げやすくなります。
試験日程の重複と連続受験の負担
試験日が重なっていれば、併願可能な大学でも受けられません。出願前に日程を表にして重複を確認します。
書き出す項目
- 出願期間と締切日
- 試験日
- 合格発表日
- 入学手続締切日
- 試験会場の場所
連続受験の負担も考えます。移動と緊張で体力を使うため、日程が続くと後半のパフォーマンスが落ちやすくなります。第一志望の前に1日以上の余裕を作る、会場が遠い大学を連日で入れない、といった調整をします。
受験料・交通費・宿泊費などの費用
併願校が増えると費用が増えます。受験料に加え、交通費、宿泊費、入学手続きの費用がかかります。
| 費目 | 考え方 |
|---|---|
| 受験料 | 出願校数に比例する。同一大学の複数方式は割引がある場合も |
| 交通費・宿泊費 | 遠方の受験で発生。地方会場の有無を確認 |
| 入学金 | 第一志望の発表前に締切が来ると納入が必要になる |
| 授業料・施設費 | 期日内の辞退手続きで返還される場合がある |
費用は保護者と早めに相談します。出願直前に校数を削ると、組み立てた併願プランが崩れるためです。
併願校を決める時期と出願スケジュール
併願校は、模試の結果が出そろう時期に固めます。候補は早めに広く出し、最後に絞る流れが取りやすい形です。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 高3の春〜夏 | 第一志望を決め、候補校を広く書き出す |
| 夏〜秋 | 全国模試の判定を見て候補を3層に分ける |
| 秋 | 募集要項を取り寄せ、科目・日程・方式を確認する |
| 秋〜冬 | 出願校を確定し、ネット出願の準備を進める |
| 冬 | 出願手続き。締切と必要書類を最終確認する |
推薦系を使う場合は前倒しになります。出願時期が早く、志望理由書や活動報告書の準備に時間がかかるためです。
合格後の手続きで注意すること(入学金の納入期限・複数合格時の選び方)
併願で見落としやすいのが、入学金の納入期限です。第一志望の合格発表前に併願校の納入期限が来ると、進学の権利を保つために一度納める必要が出てきます。
一度納めた入学金は、辞退しても返還されないのが一般的です。一方で授業料や施設設備費などは、定められた期日までに辞退手続きをすれば返還される場合があります。合格発表日と入学手続締切日を並べ、どの大学でいくら必要になるかを先に把握します。
複数合格したときの決め方
- 学びたい内容が学べる学部・学科かを確認する
- 卒業後の進路や取得できる資格を比べる
- 通学時間と学費を含めた負担を比べる
- 保護者と相談し、期限までに結論を出す
辞退する大学には、指定された方法で手続きをします。期限を過ぎると返還対象の費用が戻らない場合があるため、合格が出た時点で辞退時の手続き方法と期日を確認しておきます。
国公立大学と私立大学を併願する場合の組み立て方
国公立大学を第一志望にする場合は、共通テスト対策と私大対策の配分が課題になります。国公立は共通テストで多くの科目が必要なのに対し、私立大学の一般選抜は3科目中心だからです。
組み立ての順序
- 国公立の個別試験で使う科目を軸にする
- その科目で受けられる私立大学を併願校にする
- 共通テスト利用入試で安全校を確保する
- 国公立の前期日程前後に私大の試験日を入れすぎない
私大の一般入試が集中する時期は、共通テスト後から国公立前期までと重なります。私大を詰め込むと、個別試験の対策時間が削られる可能性があります。共通テスト利用で安全校を押さえられれば、個別試験での受験校数を減らせます。
なお、国公立大学の推薦系は専願が多く、併願の自由度は高くありません。国公立を第一志望として、併願可能な私立大学を第二・第三志望に置く形が組み立てやすい方法です。
私立大学の併願でよくある間違い
併願で起きやすいミスと回避策を整理します。
| よくある間違い | 何が起きるか | 回避策 |
|---|---|---|
| 出願方式の確認漏れ | 必要科目が足りない方式に出願してしまう | 出願前に方式名・科目・配点を表に書き出す |
| 同レベルばかり受ける | 相性が合わないと全落ちの可能性が残る | 3層に分けて出願校を配分する |
| 受験日を詰め込みすぎる | 本命の日に疲労が残る | 第一志望の前に休息日を入れる |
| 専願条件の見落とし | 合格後に他大学を辞退する必要が出る | 募集要項の出願資格を最後まで読む |
| 入学手続締切の確認漏れ | 納める必要のない入学金が発生する | 合格発表日と締切日を並べて管理する |
| 試験会場を調べない | 移動時間を読み違える | 会場の所在地と経路を出願時に確認する |
とくに多いのが専願条件の見落としです。推薦系の募集要項は分量が多く、出願資格が複数ページに分かれていることがあります。出願資格の欄だけでなく、注意事項や合格後の取り扱いの欄まで読む習慣をつけます。
FAST-UPが整理する私立大学の併願パターン3タイプと、つまずきやすい受験生の共通点
FAST-UPのコーチが日々の面談で併願プランを見ていると、組み方は大きく3タイプに分かれます。どれが正解というものではなく、学力の伸び方と志望の固さで向き不向きが変わります。
| タイプ | 組み方 | 向いている受験生 |
|---|---|---|
| 階段型 | 大学群を1段ずつ下げて配置する | 志望校が固まり、学力が安定している |
| 横並び型 | 同じ帯の大学を複数受け、方式で差をつける | 直前期まで学力が伸びている |
| 同一大学集中型 | 1つの大学の複数学部・複数方式に出す | 大学名への志望が強い |
階段型は全落ちを避けやすい一方で、下の層に時間を取られると第一志望の演習量が減ります。横並び型は伸びを活かせますが、相性が悪い年に一気に崩れる可能性があります。同一大学集中型は対策が共通する利点がある反面、その大学の出題が変わると影響を受けやすくなります。
つまずきやすい受験生には共通点があります。1つ目は、併願校を学力の目安だけで選び、科目や出題形式を見ていないことです。第一志望の演習がそのまま活きないため、受験校の数だけ対策が増えます。2つ目は、出願を直前まで先延ばしにすることです。模試の判定を待ちたい気持ちは理解できますが、締切間際に決めると日程の重複や必要書類の確認が雑になります。
3つ目は、安全校を軽く見てしまうことです。過去問を一度も解かないまま当日を迎え、時間配分でつまずく例があります。安全校であっても、出題形式の確認と時間を計った演習は必要です。
FAST-UPでは、コーチが毎日の学習状況を見ながら併願プランを一緒に組み立てます。模試の結果だけでなく、科目ごとの伸び方や演習の進み具合を踏まえて候補を調整していきます。
よくある質問
Q. 私立大学の一般選抜は何校まで出願できますか。 A. 制度上の上限はありません。同じ大学の複数学部・複数方式にも出願できます。ただし試験日が重なれば受験できないため、日程表を作って重複を確認します。
Q. 総合型選抜と一般選抜は併願できますか。 A. 併願できます。一般選抜は入学を確約する制度ではないためです。ただし合格後の辞退ができない総合型選抜で合格した場合は、その大学に入学する前提になります。
Q. 公募推薦と総合型選抜は同時に受けられますか。 A. 併願可の公募推薦であれば併願できます。入学確約が条件の公募推薦でも、辞退できる総合型選抜と組み合わせることは可能です。どちらも募集要項の出願資格を先に確認します。
Q. 募集要項に専願とも併願可とも書かれていません。どう判断しますか。 A. 禁じられていないと読めますが、判断材料として入学手続締切日も見ます。他方式の合格発表より前に締切があると、実質的に専願に近い運用になります。迷う場合は大学の入試課に問い合わせます。
Q. 入学金を納めた後で辞退した場合、返金されますか。 A. 入学金は原則として返還されません。授業料や施設設備費などは、定められた期日までに辞退手続きをすれば返還される場合があります。手続き方法と期日は合格時に確認します。
Q. 併願校の面接で「他大学も受けていますか」と聞かれたらどう答えますか。 A. 他大学も受験している事実は伝えたうえで、その大学で学びたい理由を具体的に話します。志望度が伝わらないと評価で不利になる可能性があるためです。学びたい内容と入学後の計画を言葉にしておきます。


