総合型選抜の対策は何する?やること6ステップ
総合型選抜の対策で何をすればいいのかを、募集要項の確認から自己分析
FAST-UP
総合型選抜の対策で何するかは、募集要項の確認、自己分析、大学研究、活動の整理、志望理由書、小論文、面接の7つに整理できます。この順に進め、評定と一般選抜の勉強を並行して続けるのが基本です。
2026年10月時点の情報です。
総合型選抜の対策で何する?やることの全体像
総合型選抜の対策は、大きく7つのタスクに分かれます。どれか1つだけをやっても合否にはつながりません。書類と面接と小論文は中身がつながっているからです。
| やること | 中身 | 目的 |
|---|---|---|
| 募集要項の確認 | 出願要件・提出書類・選考内容・日程 | 必要な対策を特定する |
| アドミッションポリシーの確認 | 大学が求める学生像の把握 | 伝える内容の方向を決める |
| 自己分析 | 経験・興味・価値観の棚卸し | 書く材料を作る |
| 大学・学部研究 | 授業・ゼミ・研究分野の確認 | 「なぜこの大学か」を作る |
| 活動・探究の整理 | 取り組みと学びの記録 | 主体性を示す |
| 出願書類の作成 | 志望理由書・自己PR・活動報告書 | 選考の土台を作る |
| 小論文・面接・プレゼン | 過去問演習・模擬面接 | 本番で伝え切る |
これに加えて、評定平均を支える定期テスト対策と、一般選抜に向けた教科の勉強を土台として続けます。総合型選抜は学力を見ない入試ではなく、教科のテストや共通テスト、小論文などで学力を確認する形が取られるためです。
対策は「調べる・振り返る・書く・話す・積み上げる」の5つに分けられる
FAST-UP で総合型選抜の相談を受けるとき、タスクを5種類に分けて整理してもらっています。やることが多く見えて手が止まる受験生ほど、作業の性質がバラバラのまま混ざっているからです。
- 調べる:募集要項、アドミッションポリシー、学部のカリキュラム、過去問の形式
- 振り返る:高校生活の経験、興味を持った出来事、うまくいかなかったこと
- 書く:志望理由書、自己PR、活動報告書、小論文の答案
- 話す:面接の受け答え、プレゼンテーション
- 積み上げる:評定平均、資格・検定、探究活動、教科の学力
この分け方が役立つのは、作業にかかる時間の性質が違うからです。「調べる」は短期間で終わりますが、「積み上げる」は後からやり直せません。「書く」と「話す」は添削や練習の往復が必要で、1日では仕上がりません。空いた時間に何をやるか迷ったときは、まず「調べる」を片づけ、次に「振り返る」の材料を増やすと手が止まりにくくなります。
選抜方法(書類・小論文・面接・プレゼン・学力検査)によって必要な対策は変わる
必要な対策は、志望校の選抜方法で決まります。総合型選抜では大学ごとに課される試験が違い、全員が同じ準備をするわけではありません。
| 選抜方法 | 主な対策 |
|---|---|
| 書類審査 | 志望理由書・自己PR・活動報告書の作成と添削 |
| 小論文 | 過去問で形式確認、答案作成、添削、書き直し |
| 面接・面談 | 提出書類の読み直し、想定質問、模擬面接 |
| プレゼンテーション | 資料作成、時間内に結論まで話す練習 |
| 口頭試問 | 志望分野の基礎知識の確認 |
| 教科のテスト・共通テスト | 教科の学習を継続する |
| 資格・検定 | 出願要件の級やスコアを取得する |
総合型選抜では、書類審査に加えて、教科のテスト、共通テスト、小論文、資格・検定などのうち少なくとも1つを使って知識や思考力も評価されます。「学力不問」という前提で計画を立てると、後から対策が足りなくなります。
何から始める?総合型選抜対策の進め方6ステップ
最初にやるのは募集要項の確認です。志望理由書を書き始めてから大学との相性を考えると、文章の軸がぶれて書き直しが増えます。先に「何が課されるか」を確定させてから材料集めに進みます。
- 募集要項とアドミッションポリシーを確認する
- 自己分析で過去の経験を棚卸しする
- 大学・学部研究とオープンキャンパスで材料を集める
- 活動・探究の内容を記録して整理する
- 志望理由書・自己PRを書いて添削を受ける
- 小論文・面接を本番形式で繰り返し練習する
ステップ1 募集要項とアドミッションポリシーを確認する
志望校の公式サイトで受験年度の募集要項を開き、次の項目をメモします。募集要項は大学が公表する入試の条件と手続きをまとめた文書です。
- 評定平均や資格・検定などの出願要件
- 志望理由書・活動報告書などの提出物
- 小論文・面接・プレゼンテーション・学力試験などの選考内容
- エントリー、出願、試験、合格発表の日程
- 専願か併願可かの条件
あわせてアドミッションポリシーを読みます。アドミッションポリシーは、大学が求める学生像と評価する力を示した方針です。同じ経験でも、求める学生像によって志望理由書や面接で強調すべき点は変わります。だから先に読んでおくと、後の作業で迷いが減ります。
専願かどうかの確認は特に重要です。 総合型選抜は他大学との併願を認めず専願としている例が多く、合格したら入学する前提になるからです。軽い気持ちで出願先を増やすと、動けなくなります。
ステップ2 自己分析で過去の経験を棚卸しする
自己分析では「すごい実績」を探すのではなく、経験を事実から書き出します。部活動や受賞歴だけでなく、授業、探究学習、委員会、学校行事、習い事、アルバイト、家庭での出来事まで含めます。
1つの経験は、次の順で整理すると自己PRや面接で使いやすくなります。
- 何に取り組んだか
- なぜ取り組んだか
- どのような課題があったか
- 自分は何を考え、どう行動したか
- 結果と、そこから学んだことは何か
- 大学で何を学び、将来どう生かしたいか
好きなこと、興味があること、得意なこと、苦手なことを書き出す方法も有効です。さらに、家族や友人に「自分がどう見えているか」を聞くと、自分では気づいていない強みが出てくることがあります。志望理由書と面接では自分の強みを具体的に説明する必要があるため、他人から見た評価は材料になります。
ステップ3 大学・学部研究とオープンキャンパスで材料を集める
大学研究では、大学名や学部名ではなく、学びの中身を調べます。カリキュラム、授業名、ゼミ、研究分野、実習制度、取得できる資格、卒業後の進路までが対象です。
- 大学のホームページとパンフレットで学部・学科の内容を確認する
- オープンキャンパスに参加し、キャンパスの雰囲気と学部説明会の内容を見る
- 複数の大学を比較し、同じ学部名でも学べる内容が違う点を確かめる
- 気になった内容は「なぜ興味を持ったか」「自分の学びたいこととどうつながるか」までメモする
オープンキャンパスへの参加が出願要件になっている大学もあります。参加の記録が必要になる場合があるため、志望校のホームページで扱いを確認しておきます。その場でアドミッションポリシーの分かりにくい箇所を質問すると、理解が早く進みます。
ステップ4 活動・探究の内容を記録して整理する
活動は、やった直後に記録します。高3になってから1〜2年前の活動を思い出すのは難しく、細かい場面が抜け落ちるからです。
記録ノートに残す項目の例です。
| 項目 | 書く内容 |
|---|---|
| 時期 | いつ取り組んだか |
| 内容 | どんな活動・探究に参加したか |
| 役割 | 自分が担当したこと |
| 課題 | うまくいかなかった点 |
| 行動 | その課題にどう対応したか |
| 学び | 何に気づき、次に何を知りたくなったか |
| 資格 | 検定名と取得年月 |
資格・検定は取得年月まで残します。たとえば出願要件が英検準1級の場合、準2級や2級を取った時期も分かると、段階的に力を伸ばしてきた過程を説明できます。
ステップ5 志望理由書・自己PRを書いて添削を受ける
出願書類は、書類ごとに別の話を書くのではなく、1つの軸でそろえます。志望理由書、自己PR、活動報告書の内容が食い違うと、面接で説明が崩れるためです。
基本の流れは次の通りです。
高校までの経験・問題意識 → 大学を志望する理由 → 入学後に学びたいこと → 将来への生かし方
最初から完成形を書こうとせず、ステップ2〜4で整理した内容を箇条書きにします。そのうえで設問に合う内容を選び、指定文字数にまとめます。書き終えたら学校の先生など第三者に読んでもらいます。確認してもらうのは文章表現だけではありません。「経験と学びたいことがつながっているか」「なぜその大学・学部かが伝わるか」を見てもらいます。
ステップ6 小論文・面接を本番形式で繰り返し練習する
小論文と面接は、本番と同じ条件で練習します。考えを持っていることと、制限時間内に書く・話すことは別の技術だからです。
- 小論文は制限時間を計って答案を書き、添削を受けて書き直す
- 面接は提出書類をもとに質問してもらい、深掘りにも答える
- プレゼンテーションは本番と同じ時間で通して練習する
- 面接がオンラインの場合は、使用するツールの操作に慣れておく
出願が近づいたら、提出書類の様式・文字数・誤字脱字・締切日時を確認します。直前期に新しい対策を広げすぎると、準備してきた内容の再現が不安定になります。
志望理由書・自己PRの対策で具体的に何をするか
志望理由書でやることは、自分の経験と大学の学びを具体的につなぐことです。分野への興味を書くだけでは、その大学を選ぶ理由になりません。
「なぜこの大学・この学部か」を経験と将来像でつなぐ
過去・現在・未来を1本の線でつなぎます。「高校で何を経験したか」「そこから何に関心を持ったか」「大学で何を学びたいか」「将来どう生かすか」の4つです。
大学で学びたいことは、学問名で止めずに踏み込みます。「心理学を学びたい」ではなく、どの領域に関心があり、どんな課題を考えたいのかまで書きます。そのうえで、その関心に対応する授業名、ゼミ、教員の研究分野、実習制度を挙げると、その大学を選ぶ理由が具体的になります。
志望理由書でやりがちな書き方の例
よくある間違いは、大学のパンフレットの内容を並べて終えることです。 大学の魅力を書いても、自分の経験や将来像とつながっていなければ、どの受験生でも書ける文章になります。
回避策は、大学の特徴を1つ挙げるたびに、自分の経験とつなげる1文を足すことです。
| よくない書き方 | 直し方 |
|---|---|
| 教育理念に感銘を受けた | その理念のどの部分が、自分のどの経験と重なるかを書く |
| 幅広く学びたい | 学びたい領域と、取りたい授業・ゼミを挙げる |
| 活動実績を並べるだけ | 1つに絞り、課題・行動・学びを書く |
| 将来役に立ちそうだから | 将来やりたいことと、必要な知識を具体的に書く |
小論文の対策で具体的に何をするか
小論文は過去問の確認から入ります。出題形式が大学ごとに違うため、形式を知らずに書く練習をしても的外れになるからです。
過去問で出題形式と字数・時間を確認する
最初に、字数、制限時間、出題形式を確認します。形式にはテーマ型、課題文型、資料読解型、学部専門型などがあります。
- 過去問で文字数・制限時間・出題形式を確認する
- 設問に対して自分の立場を決め、主張と根拠を整理する
- 制限時間内に答案を書く
- 学校の先生などに添削してもらう
- 指摘を踏まえて書き直す
書いた本数を増やすことより、書き直すことを優先します。設問に答えているか、主張と根拠がつながっているかを直さないまま本数だけ重ねても、同じ弱点が残るからです。
志望分野に関係する社会問題や時事をストックする
小論文では志望分野に関係するテーマが出ることがあります。普段からニュースや書籍で材料を集めておくと、具体例を使って説明しやすくなります。
| 志望分野 | ストックしたいテーマの例 |
|---|---|
| 教育系 | 教育格差、不登校 |
| 看護・医療系 | 高齢化、地域医療 |
| 経済・経営系 | 地域活性化、少子高齢化 |
テーマを集めるときは、要約だけでなく「自分はどう考えるか」「その理由は何か」までメモします。小論文では意見だけでなく、理由と具体例による説明が求められるためです。
面接・プレゼンの対策で具体的に何をするか
面接対策の出発点は、提出書類の読み直しです。面接は書類の内容をもとに進むことが多く、書類と話す内容がずれると一貫性を疑われます。
提出書類の内容を自分の言葉で話せるようにする
回答文の丸暗記はしません。質問の形が変わると答えられなくなるからです。まず次の4点を自分の言葉で説明できる状態にします。
- なぜこの大学・学部を志望するのか
- 高校生活で何に取り組んだか
- 自分の強みや経験を大学でどう生かしたいか
- 入学後に何を学びたいか
総合型選抜の経験者への調査では、本番で聞かれた内容として「志望理由・志望動機」が最も多く、次いで「自己PR・自分の強みや弱み」「高校生活・部活動」「入学後に学びたいこと・学業計画」が挙がっています。この4つは、どの大学でも準備しておく価値があります。
深掘り質問を想定して模擬面接を繰り返す
模擬面接では、答えに対して「なぜそう考えたのか」「具体的にはどんな経験か」と重ねて質問してもらいます。本番でも書類の内容が深掘りされるためです。
- 学校の先生に面接練習を依頼する
- 録画して、話す速さと内容の順番を確認する
- 言葉づかいや入退室の所作も確認する
- プレゼンテーションは募集要項で指定時間と使える資料を確認する
プレゼンテーションでは、時間内に結論まで話せるか、資料を見続けずに要点を説明できるかを確認します。
活動実績がない・少ないときに何をするか
実績がなくても出願できる大学はあります。総合型選抜で見られるのは活動の規模ではなく、何を考えてどう行動し、何を学んだかだからです。
やることは、経験の意味づけです。
- 授業、探究学習、委員会、学校行事、家庭での役割まで書き出す
- それぞれについて、困ったことと、自分が取った行動を書く
- その経験から持った疑問や関心を言葉にする
- その関心が、志望学部で学べる内容とどうつながるかを調べる
- つながりが見えたら、関連する本を読む・調べる・小さく行動する
新しい活動をゼロから作ろうとすると時間が足りません。 既にある経験を志望分野の学びに結びつけ直す方が現実的です。活動名や成果を並べるのではなく、考えたことと行動を書くことを優先します。
評定平均と基礎学力の対策は並行して続ける
書類や面接の準備中も、学校の勉強は止めません。評定平均を出願要件とする大学や、基礎学力テスト・口頭試問・共通テストを選考に入れる大学があるからです。
評定平均は高1から積み上がるため、高3になってから過去の成績を変えることはできません。定期テストと提出物を軽視しないことが、出願できる大学の幅を広げます。
資格・検定については、出願要件や評価対象になる大学があります。英検などのスコアが要件に入っているかは志望校の募集要項で確認し、必要なら受験回の日程から逆算して申し込みます。要件になっていない大学もあるため、全員に必要とは限りません。
いつから何をする?学年別にやることを整理
早く始めるほど準備に使える時間が増えます。評定は後から変えられず、書類は書き直すほど質が上がり、面接や小論文は練習の往復に時間がかかるためです。
| 学年・時期 | 中心になるやること |
|---|---|
| 高1 | 評定の維持、興味分野の探索、活動の開始 |
| 高2 | 志望方向の絞り込み、オープンキャンパス、活動の深掘り |
| 高3春 | 志望校確定、募集要項の確認、書類の下書き |
| 高3夏 | 書類の完成度を上げる、小論文・模擬面接 |
| 高3秋以降 | 出願、選考、一般選抜の勉強の継続 |
高校1年生でやること
高1は土台づくりです。定期テストに取り組んで評定を維持しつつ、自分が興味を持てる分野を広く探します。
- 定期テスト対策を続けて評定平均を保つ
- 好きなこと・得意なことを書き出して自己分析を始める
- 本を読む、ニュースに触れる、イベントに参加する
- 気になる大学のホームページとパンフレットでアドミッションポリシーを読む
- 部活動や課外活動に参加し、記録を残す
高1の段階では、アドミッションポリシーを読んで大まかな方向を決められれば十分です。
高校2年生でやること
高2は準備の中心になる時期です。前半で志望する大学・学部の方向性を固め、後半で活動を深めます。
- オープンキャンパスに参加し、複数の大学を比較する
- 興味の対象を「人の心理」から「教育心理学」のように具体化する
- 高1から続けている活動を深め、成果と学びを整理する
- 「なぜこの大学・学部か」という考えを書き出しておく
- 志望校の過去の入試要項で選抜方法を確認する
- 資格・検定が要件になるなら、取得に向けて学習を始める
高2のうちに志望理由の原型を書いておくと、高3での書類作成が早く進みます。
高校3年生の春〜夏でやること
高3になったらすぐ本格的に動きます。春に志望校を確定し、募集要項で出願資格・提出書類・選考内容・日程を確認します。
- 春:志望校の確定、募集要項の入手、スケジュールの把握
- 春〜初夏:志望理由書の下書き作成、学校の先生に添削を依頼
- 夏:書類の書き直し、小論文の過去問演習、模擬面接の実施
- 夏:定期テストと教科の勉強も止めない
高3の6月ごろから募集要項の公開が始まる大学があります。公開されたらすぐ確認し、締切から逆算した予定を作ります。
高3の夏・秋から始める場合の優先順位
高3の夏からでも合格の可能性は残ります。ただし、やることを絞る必要があります。優先順位は次の通りです。
- 志望校の募集要項を確認し、出願できるかを判断する
- これまでの経験を志望分野と結びつけ直す
- 志望理由書の骨格を固め、添削を受けて書き直す
- 面接練習に時間を集中させる
- 小論文が課される場合は過去問の形式に絞って演習する
新しい活動実績を作る時間はありません。 過去の経験を学問への関心とつなげ直す作業に集中します。部活、文化祭の運営、委員会、家の手伝いなど、主体的に動いた経験は使えます。9月以降に総合型選抜を考え始めた場合は、総合型選抜に一本化せず、一般選抜の勉強を軸にしたうえで出願を検討する方が現実的です。
エントリーから合格発表までのスケジュールと出願時期
総合型選抜の出願は、高3の9月1日以降に開始すると定められています。合格発表は11月1日以降です。大学ごとに日程は違うため、必ず志望校の募集要項で確認します。
| 時期 | 動き |
|---|---|
| 高3の4〜6月ごろ | 募集要項の公表 |
| 高3の6〜7月ごろ | 事前エントリー(実施する大学のみ) |
| 9月1日以降 | 出願開始 |
| 9〜10月ごろ | 一次選考(書類審査・小論文・筆記) |
| 10〜11月ごろ | 二次選考(面接・プレゼンテーション) |
| 11月1日以降 | 合格発表 |
注意したいのが、エントリーと出願の違いです。エントリーは正式な出願前に志望の意思を伝える手続きで、私立大学では6〜7月に受付を始める例があります。エントリーが必須の大学でこの期間を逃すと、正式な出願ができなくなることがあります。
国公立大学では共通テストを課す総合型選抜もあり、その場合は選考が年明けまで続きます。短期大学や専門学校では定員が埋まり次第締め切る場合もあります。
一般選抜の勉強との両立と、不合格だった場合の切り替え方
総合型選抜には募集定員があり、選考の結果として不合格になることがあります。学校長の推薦を前提とする学校推薦型選抜とは仕組みが異なるためです。だから一般選抜の勉強は止めません。
両立のコツは、時間を週単位で分けることです。
- 志望理由書や面接の準備をする時間帯をあらかじめ決める
- 英語や国語など教科の学習時間は別枠で固定する
- 書類の締切がある週は教科の学習量を減らし、翌週に戻す
- 模試の日程を先に押さえ、学力の現在地を定期的に確認する
不合格だった場合は、結果が出た日のうちに一般選抜へ切り替えます。総合型選抜の結果が一般選抜の合否に影響することは基本的にありません。切り替えを早くするほど、教科の勉強に使える時間が残ります。なお、教科別の勉強の進め方は明治大学の英語の入試傾向と対策や明治大学の国語の入試傾向と対策も参考になります。
総合型選抜の対策でよくある間違い
対策の失敗には型があります。代表的なものと回避策をまとめます。
| よくある間違い | 回避策 |
|---|---|
| 志望理由書・小論文・面接を別々に対策する | 志望理由を1本の軸にし、3つに同じ内容を通す |
| 募集要項を読まずに書き始める | 先に出願要件と選考内容を確認してから材料を集める |
| 「学力は不問」と考えて勉強を止める | 定期テストと教科の学習を並行して続ける |
| 想定問答を丸暗記する | 理由と経験まで説明できる状態にする |
| 専願の条件を確認せず複数出願する | 募集要項で専願・併願の扱いを確認する |
| 添削を受けずに提出する | 学校の先生など第三者に読んでもらう |
| 締切の直前に書類を仕上げる | 締切から逆算して下書きの期限を先に決める |
特に多いのが1つ目です。書類と面接の内容が別物になると、深掘り質問で説明が崩れます。志望理由書を書いた段階で「この文はどう質問されそうか」を書き込んでおくと、面接準備がそのまま進みます。
FAST-UPが見てきた総合型選抜対策でつまずく人の共通点
FAST-UP で総合型選抜と一般選抜を並行する受験生を見ていると、つまずき方には共通点があります。
1つ目は、書類と面接が別物になることです。 志望理由書を提出した時点で完成と考えてしまい、面接練習では新しく話す内容を作ろうとします。結果として、書いた内容と話す内容がずれます。コーチと取り組むときは、書類を声に出して読み、言いにくい箇所を先に直してもらっています。
2つ目は、一般選抜の勉強が止まることです。 書類の締切が近づくと、教科の勉強が後回しになります。いったん止まると再開に時間がかかり、結果が出たときに取り戻せません。毎日の学習を管理する立場としては、書類の作業時間を決めたうえで、教科の学習を最低限の量でも毎日残すよう勧めています。
3つ目は、締切から逆算できないことです。 「まだ時間がある」と考えて下書きが進まず、直前にまとめて書くことになります。書き直す時間が取れないまま提出すると、完成度が上がりません。締切から逆算して、下書き・添削依頼・書き直しの期限をそれぞれ決めておくと、作業が動き出しやすくなります。
大学によって対策内容は変わる|早慶・GMARCHの総合型選抜の調べ方
必要な対策は大学・学部ごとに違います。同じ大学でも学部によって提出書類も選考方法も異なるため、志望校ごとに調べ直します。
調べる順番は次の通りです。
- 大学の入試情報ページで、総合型選抜の名称を確認する(自己推薦、自由選抜など名称が異なる)
- 学部ごとの募集要項を開く
- 出願要件、提出書類、選考内容、日程、専願・併願の扱いを書き出す
- 過去の実施状況と倍率を確認する
- 面接がある場合は、聞かれやすい質問の傾向を調べる
各大学の制度と対策は、次の記事で確認できます。
- 慶應義塾大学の総合型選抜を解説!募集要項・倍率・難易度は?
- 早稲田大学の総合型選抜の募集要項は?倍率・併願についても紹介
- 明治大学のAO入試(総合型選抜)を徹底解説!特徴と対策をご紹介
- 青山学院大学の総合型選抜(ao入試)って何?特徴や対策を解説
- 立教大学の総合型選抜(旧AO入試)を学部別に徹底解説
- 学部別!法政大学の総合型選抜実施状況や受入方針・入試要項を確認
- 中央大学の総合型選抜入試とは?条件や倍率も
- 学習院大学の総合型選抜(AO入試)を紹介!出願条件・入試日程・倍率は?
面接の質問例や併願の可否まで調べたい場合は、立教大学の自由選抜入試では面接がある?聞かれやすい質問もご紹介と立教大学の自由選抜入試は他大学と併願可能?も合わせて確認すると、調べ方のイメージがつかめます。
独学でできる対策と、人に見てもらったほうがいい対策
情報収集と自己分析は独学でも進みます。一方で、書いたものや話したことの評価は自分では判断しにくく、第三者の目が必要です。
| 対策 | 独学で進められるか | 補足 |
|---|---|---|
| 募集要項・アドミッションポリシーの確認 | できる | 公式サイトで完結する |
| 自己分析・経験の書き出し | できる | 家族や友人の意見も材料になる |
| 大学・学部研究 | できる | オープンキャンパスで補う |
| 活動の記録 | できる | 直後に書くのがコツ |
| 志望理由書の作成 | 下書きまで | 添削を受けて書き直す |
| 小論文 | 練習まで | 添削なしでは弱点に気づきにくい |
| 面接・プレゼン | 準備まで | 深掘り質問は相手が必要 |
誰に頼むかは、まず学校の先生です。志望校の過去の受験状況を知っていることが多く、調査書の内容とも照らして確認してもらえます。面接練習や小論文の添削を実施している高校もあるため、進路指導の先生に相談して使える機会を確認します。
よくある質問
Q. 総合型選抜の対策は何から始めればいいですか? A. 志望校の募集要項とアドミッションポリシーの確認からです。課される試験が分かると、必要な対策が決まります。その後に自己分析と大学研究へ進みます。
Q. 活動実績がなくても総合型選抜を受けられますか? A. 受けられます。見られるのは実績の大きさではなく、何を考えてどう行動し、何を学んだかです。授業、探究学習、委員会、学校行事などの身近な経験も材料になります。
Q. 高3の夏から対策を始めても間に合いますか? A. 志望校と戦略次第で可能性は残ります。新しい実績を作るのではなく、過去の経験を志望分野と結びつけ、志望理由書と面接に時間を集中させます。9月以降に考え始めた場合は、一般選抜の勉強を軸にしたうえで出願を検討する方が現実的です。
Q. 総合型選抜と学校推薦型選抜は何が違いますか? A. 学校推薦型選抜は高校の学校長の推薦が前提です。総合型選抜は推薦を前提とせず、受験生本人が出願します。募集定員があるため不合格になることもあります。
Q. 他の大学と併願できますか? A. 専願としている大学が多く、合格したら入学する前提になる場合があります。必ず志望校の募集要項で専願・併願の扱いを確認してから出願先を決めます。
Q. 英検などの資格・検定は必要ですか? A. 出願要件や評価対象にしている大学があります。全ての大学で必要というわけではないため、志望校の要件を確認します。必要なら試験日程から逆算して申し込みます。
Q. 浪人生でも総合型選抜を受けられますか? A. 出願資格を認めている大学があります。条件は大学ごとに違うため、浪人生でも総合型選抜(AO入試)が受けられる大学やメリット・デメリットで確認してください。
Q. 添削や面接練習は誰に頼めばいいですか? A. まずは学校の先生です。進路指導や国語の先生に相談し、面接練習や小論文添削の機会があるかを確認します。読んでもらうときは、経験と学びたいことがつながっているかを見てほしいと伝えます。


